二俣川キリスト教会 | 日記 | 謙虚さを忘れないで

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二俣川キリスト教会 の日記

謙虚さを忘れないで

2013.04.29

現政権の内閣閣僚の何人かが、春の例大祭を迎えた靖国神社に参拝したことが報じられました。これが、中国、韓国を刺激し、反発を招いたことも伝えられました。これは、従来のいきさつを見ても予想できることでした。しかし、現首相は、この反発に対して反論する趣旨のコメントをしています。報道によれば、日本の国のために散った英霊を参拝することは当然のことである、国内事情に対して外からとやかくいわれることはない、今内閣は、いかなる脅しにも屈しない、という趣旨でありました。参拝した他の閣僚も、同趣旨の発言をしていました。さらに、いわゆる日本の植民地支配について、負の部分だけではなかった、との歴史観を披歴するコメントもありました。
首相を始め、これらの人たちが、それなりの信念をもっていることは伝わって来ました。また、どのような考え方、価値観をもっているかも察しがつきました。それを踏まえながら、しかし、率直に言って、何か違う、とても大きな点で何か違うと感じます。
人は、他人から傷つけられた時、その痛みを忘れることはありません。傷つけた方は忘れても、傷つけられた方は決して忘れはしないものです。赦したとしても、その痛みを忘れることはないでしょう。国と国の関係でも、その心情に変わりはないはずです。わが国が、かつて、近隣の国々に対して行った、威力による支配は、厳然たる事実です。そして、支配された人々は、その痛みを忘れることはないのです。この現実に対しては、謙虚にそれを認識し、その謙虚な認識は持ち続けなければならないものです。これは自虐でも、卑屈でもなんでもありません。
しかし、今回の諸大臣のコメントには、それが少しも感じられないのです。どんな主張をするのも自由です。卑屈になる必要もありません。しかし、過去に対するあの謙虚さは決して忘れてはならないものです。これは、人として、国として欠落してはならない最低のモラルです。それ抜きに、過去を美化しようとしたり、気色ばむ相手の姿を揶揄したり、逆に被害者意識を抱くようでは、決して前向きな、健全な将来は開けないでしょう。今回のことで感じる違和感は、そのへんにあるように思います。

 

謙虚さを忘れないで

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